ビジネスホテル客室清掃員


ビジネスホテル客室清掃の仕事に初めて就いたのは、平成21年の5月。
それまでは約12年間、化粧品原料を化粧品メーカーなどに卸す会社で経理事務員として働いていました。
その前は、様々な仕事、会社で働き続けてきました。転職の回数はなんと30回以上。正確な回数を覚えきれないほど転職を繰り返せてきました。

そして、やっと辿り着いたのが、ビジネスホテルの客室清掃の仕事でした。何の資格もキャリアもいらないこのしごとの遣り甲斐と充実感という魅力を感じて、定年を迎えるのは、ビジネスホテルの客室清掃にしたいという考えに辿り着きました。

客室清掃の仕事は、ずっと前から気になっていて、いつか挑戦したいと思っていました。しかし、色々な事情から挑戦できずにいまいた。
雇用形態がパートであること、正社員ではなく、お給料は時給制で、労働時間が短いので、生活できるだけの収入が得られないこと。土日や祝日も仕事をしないとならないこと。母子家庭であり、子供が小さかったので土日は働けませんでした。
などの理由で、事務職などで正社員として働いてきました。

でも、子供が高校を卒業したころ、ゆっくり考える時間が増えてくると、お金ももちろん必要だけれど、遣り甲斐の感じられる仕事がしたいと強く思うようになりました。事務職で遣り甲斐を感じられなかったわけではありませんでしたが、なんか違うという感情がいつも付きまとっていました。その時に頭に浮かんだのは、ホテルの客室清掃の仕事でした。

思い切って事務職を辞め、取りあえず挑戦することにしました。
正社員で働いてきたので、固定給ですから毎月同じ収入があるので安定していましたし、ボーナスもいただいていたので、経済的に多少の余裕がありました。でも、客室清掃の仕事はパートですし、時給で、ボーナスもありません。
不安ではありましたが、とにかく一度、客室清掃の仕事をしてみたいと強く思ったのです。

客室清掃の求人は、いつの時代でも沢山あります。特にビジネスホテルの客室清掃の仕事は常に募集している状態ですから、すぐに仕事は決まりました。

いよいよ長年の望みであったビジネスホテル客室清掃デビューの日を迎えました。と言っても、初日からすぐ本番で、研修などない清掃会社でした。一部屋の清掃の仕方とベッドメイクのやり方を教えてもらって、即、仕事開始でした。あっと言う間に客室清掃デビューとなりました。

一番最初に働いたホテルは、チェーン展開するビジネスホテルで、250室くらいある結構大き目なビジネスホテルでした。シングルルームがほとんどで、ツインルームが記憶では10〜15室だったと思います。

デビュー初日は、5部屋を清掃するのが目標でした。
なんとか時間内に5部屋終わらせることができましたが、5時間以上動きっぱなしで、5月だというのに、汗がダラダラでクタクタになってしまいました。こんなに大変な仕事だったんだ。無理かも……せっかくずっと憧れていた仕事に就くことができたのに、悔しい……と思いながら家路に着きました。

翌日もノルマ5部屋でした。筋肉痛をこらえながらなんとか5部屋を無事終わらせました、
そして、翌日もノルマ5部屋でした。不思議なことに3日目はササっと5部屋を終わらせることができ、時間が余ってしまいました。先輩に5部屋を終わったことを伝えに行ったら、まだ終わっていない人を手伝って来てと言われ、2部屋を追加で清掃しました。というわけで、3日目は7部屋の清掃をこなしました。

そして、4日目、ホテルに行ってみると、ノルマがなんと8部屋になっていました。
昨日、7部屋できたので、頑張れば8部屋できると思われたのかもしれません。なんとか必死で8部屋終わらせました。このようにだんだんとノルマが増えていき、一か月半くらいd、最終ノルマの13部屋の清掃を達成することができました。しかし、13部屋というのさすがにきついです。でも、ホテルはいつも満室という事はないので、12部屋、11部屋の時もけっこうありましたので、続けられたと思っています。

こうして、初日の「無理かも……」という気持ちは全くなくなり、ある意味、事務職より楽かもしれない、けっこう楽しい、充実している、と思うようになりました。

半面、毎月入ってくる収入が、当然ですが、今までよりかなり少ないので、貯金が毎月減っていくことに対する不安が大きくなってきました。でも、ビジネスホテル客室清掃の仕事は辞めたくない。
そこで、考えたのが、責任者になって収入を安定させたいという事でした。
このホテルではベテランが沢山いて、責任者に上り詰めるのは無理かもしれない。いっそホテル(清掃会社)を変えよう、小規模の所なら責任者になれるかもしれない。そう思ったのです。

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