ビジネスホテルフロント員


いつからか、ホテルという場所が自分にとって何か特別なパワーをくれる、幸せな気分にしてくれるという思いを感じるようになりました。そして、ホテルという場所で職を得ようと考えるようになりました。ホテルというとやはりフロントでの仕事が最初に頭に浮かび、ホテルのフロントの仕事を探し始めました。

と言っても、二人の子供がいるので、休みが土日にとれないという問題がありましたが、何とか月に2回くらいは休めるような状態にもっていき、フロントの仕事を探しました。でも、過去の仕事の経験より、若い女性を欲しがっているホテルがほとんどで、なかなか見つかりませんでした。

そこで、自宅近くにあるビジネスホテルを経営している本社へ直接履歴書を持って出かけて行きました。今考えると思い切ったことをしたものだと冷や汗が出る思いです。その頃は、ホテルには自分の探す「何か」があると信じていたので、突き進むことができたのでしょう。

運良く、人事担当の方に合う事ができ、面接もしてくれました。
そのビジネスホテルは、自宅近くの他にあと3店舗同じ名前のビジネスホテルを経営していました。自宅近くの店舗ではフロント係が足りているので、違う店舗ならもう一人雇っても良いという事になりました。
しかし、現在フロントにいる女性二人のうち一人が辞めるまで、ホテル2階にあるレストランでウェイトレスをしながらフロント係の空きを待ってほしいという事でした。その女性がいつ辞めるかわからないが、その人事の方は、二人のうちどちらかは必ず辞めると考えていたようです。でも、いつになるかわからないからそれまで待てるかどうかが問題でした。私はこれはチャンスと思い、待ちます!とすかさず答えていました。

そして、ウェイトレスとして
、朝7時から夕方4時くらいまでの勤務を半年ほど勤めた頃、やはり人事の方の言った通り、二人の女性のうち一人が退職することになりました。やっとフロントの仕事ができると、天にも昇る気持ちでした。

フロントでの仕事が始まり、仕事内容がかなり単純なもので、暇な時間が多く色々考えてしまう時がよくありました。客室数80室とあまり大きなビジネスホテルではなかったので、仕事の量がそれ程多くはなく、事務職に比べればパート感覚のような仕事でした。

そして、この時思ったのですが、自分はやはり接客業には向いていないと再度あらためて思ったのでした。
以前、サイパンの免税店で働いている時も、生命保険の営業をしている時も思った事なのに、どうして自分は過去の教訓を生かせないんだろう。ホテルで働きたいと思ったらフロントでしかないと単純に考えてしまうのだろう。折角ウェイトレスをしてフロント職を待ち続けていたのに、募集もしていないのに履歴書を直接持って行ってまでして面接をしてもらったのに、どうして続けられないのだろう。結局、わがままなだけなのか。そう思いながら、1年余りでビジネスホテルのフロントを辞めました。

でも、ホテルという場所がなぜか自分にパワーをくれるという気持ちに変わりはありませんでした。フロント以外でホテルで働くとなると何があるのか・・・この頃はまだ客室清掃という仕事のことなど微塵も考えていませんでいした。清掃を仕事にするなんて考えてもいませんでした。